風立ちぬ、見てきました!
以下、工学を少し学んだ学生の備忘録を兼ねた感想です。
(注意:ネタバレを含む)
Le vent se lève, il faut tenter de vivre
―風立ちぬ、いざ生きめやも―
映画の初めにでてくる言葉。
そして、堀越二郎と里見菜穂子が出会うシーンの会話です。
日本語は、堀辰雄が訳した一文です。
作中「風は吹いているか?」と、夢の中でカプロニ博士に何度か語りかけられます。
(1911年、堀越二郎が8歳のころ、カプロニ Ca. 60 トランスアエロを開発した人がカプロニ博士です。)
個人的には、「風」とはまさに情熱ではないかと思って聞いていました。
本作は、まさに堀越二郎の飛行機に対する情熱を描いた作品だと思います。
ちなみに、あまり詳しいことはわかりませんが、どうも本作「風立ちぬ」は、
工学博士の堀越二郎の人生に、堀辰雄が書いた小説のお話を加筆したもの
という感じみたいです。
子供の頃の夢の中での、カプロニ博士との出会い。
近眼の堀越二郎が飛行機の操縦ができないから、設計はできないかと質問するシーン。
ここでのカプロニ博士のセリフが大好きで、
「私は飛行機の操縦はできない。私は飛行機を作る人間だ。飛行機は美しい夢だ。」
「設計家は夢に形を与えるのだ。」
そう、全てを一人で行う必要はなくて、というより一部しかできないんですよね。
だから、たとえいい飛行機を設計しても、技術がついてきていないと製作できないし。
そう思うと、作中にもあったアルミの加工技術や沈鋲頭といった技術があってこその戦闘機。
かといって、一人ではできないといって夢をあきらめると、形にはできない。
自分は何をやりたいのか。
「設計はセンスだ。創造的人生の持ち時間は10年だ。」
というセリフもあるように、愚痴を言う前に今やりたいことに必死になって取り組むこと。
改めて考えさせられました。
シーンが変わって、1923年の関東大震災。
堀越二郎が付き人を助け、名前も言わずに去っていくかっこいいシーン。
でも、気になった一言は、「(前略)、僕は本郷の学校に戻ります。」(笑)
そう、つまり東大生ってことですね(当時の東京帝国大学)。
さらっと言ってしまうあたりが作中の堀越二郎らしいというか。
そして、大学ライフでの昼食の一駒。
―サバの骨って美しい―
一見、変人の発言ですが(笑)、自然のものの形状って美しいんですよね!
かのサクラダ・ファミリアを設計したガウディも植物や動物をモチーフにしてたりします。
サバ、というより魚は、きっと水中の抵抗を減らすように体を進化させていった。
その結果、骨があのようにキレイなフォームになったんではないかと。
生物学者ではないので、よくわかりませんがw
からの三重入社。
まあ、製図ですよねw
当然、CADどころかPCはないので、ドラフトを使った手書きの図面。
たしか服部が、「キレイな線を描くな。」と褒めるシーンがありますが、線を引くのもセンスです。
授業中、線を上手くかけずに苦労した覚えがありますw
なにより、堀越二郎のデッサン力。
自分も、あれだけ描ければなーと思ってしまったり…。
驚いたのは、特に飛行試験。
まず、飛行機を牛で試験場まで引っ張ること!
現在ではありえないことですが、たかだか80年前にはそうやってたんですね。
さらに、飛行速度の測定!
まさかのストップウォッチ!!
なんで、布が引いてあるんだろうと思いきや、その目印か!?と考えさせられました。
その後、堀越二郎の才能を見抜いた黒川が、ドイツにやったり、アメリカにやったり。
ドイツに留学したことのある身としては、ドイツ語やあの形状の暖房が懐かしかったり。
留学するにしても、やはり目的の有無の違い、目的の大きさの違いは大きいなと。
自分が留学した際は、目的が無かったわけではないものの、明確ではなかったこともあって。
もっと明確にしておけば、もっといろんなことが出来てよかったと思えて。
次、もし機会があるときは、同じ失敗はしないようにしなければ!!
あと、菜穂子との再会のシーンとか、カストルプとの会話のシーンとか、
書きたいことはまだあるものの、結構長くなったので、とりあえず一旦これで終えます。
また、そのうち追記するかもしれません。
ではでは。